いつもよいはなをご利用いただき、ありがとうございます。
新年最初の定期便は、「早春」をテーマにお届けしております。
まずは新春ならではのお花、水仙です。
今回お届けしているのは、まるで白い日本水仙の色違いのような、黄房水仙です。
<黄房水仙>
水仙については、日本的な「和の花」という印象をお持ちの方が多いと思いますが、実は原産地は地中海沿岸です。古い時代にシルクロードを経て、その子孫の球根が中国から海流に乗り、日本へ漂着したといわれています。
学名のNarcissus(ナルキッソス)は、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来するといわれています。カラヴァッジョの絵画をご存じの方もいらっしゃるでしょうか。
ナルキッソスは、ナルシストの語源にもなっています。
ナルシストと水仙って、なかなかイメージが結びつかないですよね・・・・?でも、神話にはこういったストーリーがあります。
ナルキッソスは、その美貌から多くの女性を虜にしていましたが、彼女たちには目もくれず、女神メネシスの求愛も拒絶します。怒りに震ええたメネシスは、「自分しか愛せない」という呪いをナルキッソスにかけたのです。
するとナルキッソスは、水面に写った自分の姿に恋をします。あまりにも自らの美しさに夢中になってしまったため、ついには憔悴して死んでしまいました。そして、ナルキッソスがいた場所には水仙の花が咲いたのです・・・・。
うつむきがちに咲く水仙の姿を、水面を覗き込むナルキッソスになぞらえたのでしょうか?
後世、このナルキッソスの自己愛を、心理学者フロイトは「ナルシシズム」として特徴づけました。またこのことから、水仙の花言葉のひとつは「自己愛」となっています。
ちょっと怖いストーリーを持つ水仙ですが、どこか儚げなその姿からは、改めて見ると独特の趣を感じることが出来ますね。
そして次にご紹介するのは、蝋梅(ロウバイ)です。
その名の通り、ロウを塗ったようなマットな質感が特徴で、2月にかけて甘い香りを漂わせる樹木です。
<ロウバイ>
「梅」と名が付くのですが、実は梅の仲間ではありません。梅の仲間であれば、花びらは5枚なのですが、ロウバイの花はどれが花びらでどれが萼(がく)かがわかりません。
そして数えてみると、その数は15枚以上あるように見えます。とはいっても、枚数が決まっているわけでもなさそうですし、ちょっと不思議な木ですね。
蝋梅は、玉梅(ウメ)・茶梅(サザンカ)・水仙(スイセン)と並び「雪中四友(せっちゅしゆう)」の一つに選ばれ、古くから愛されています。
寒い時期だけに出回る花材ですから、この機会にぜひゆっくりお楽しみください。
そして、ちょっと変わり種のゼンマイもお入れしています。
<ゼンマイ>
ゼンマイは、日本や東アジアが原産のシダ植物です。
春に芽生えた栄養葉は食べられることから、山菜取りに行って収穫したことがあるという方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、今回お届けしているゼンマイは観賞用に育てられたものですし、とっても固いため、食べることはできません。
すーっと長い茎に、くるりと丸まった葉が可愛らしく、春の花と合わせると季節感が倍増しますね。
ゼンマイは、野山を思わせる素朴なあしらいに大活躍の、縁の下の力持ちです。
ということで、今回お届けしたお花はこちら。
・黄房水仙 JA安房(千葉県南房総市 )
・ロウバイ 小川 正一(福島県)
・スミレ カルメン みやび花園( 群馬県富岡市 )
・フリージア アラジン 竜ヶ崎花卉組合(茨城県北相馬郡 )
・ゼンマイ 宮園 健太(宮崎県)
・コロニラ バリエガータ 日野洋蘭園( 鹿児島県薩摩郡 )
今年も、より一層季節感のあるラインナップで皆さまにお花をお届けしていきますので、引き続きよいはなの定期便を宜しくお願いいたします。
みなさまのご自宅でのコーディネート、Instagramでの投稿お待ちしております♪
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そして次回の定期便は・・・・「 スイートピーの日 」をテーマにお届けする予定です。
ぜひ、お楽しみに♪